こんにちわ。sakuranokiiです。
そろそろ5月になりますが、4月から研究室配属された新入生は覚えることがたくさんあり、忙しい日々を過ごしていることでしょう。
そんな新入生の中にはこんなことを考えている方もいるのではないでしょうか?

教えられることばかりで本当に成長しているのか不安・・・
1日でも早く独り立ちするためにできることはないのかな・・・
研究室生活に慣れるまでの数か月間は嵐のように過ぎていきます。
バタバタした生活の中、「本当に成長しているのか?」「いつになったら独り立ちできるのか?」と不安に駆られる時もあるでしょう。
本記事では、研究室配属後の新入生が、1日でも早く独り立ちできるために持つべき思考法と具体的な活用法を伝授いたします。
本記事の内容を実践すれば、周りの同期よりもはるかに早く成長し、優秀な学生になれることをお約束します。
筆者自身、この考え方は学生時代から実践しています。
その結果、学生ポスター賞や講演賞の受賞、高倍率の奨学金獲得、高IFの雑誌に筆頭著者の論文を掲載、大手企業への就職と、自分で言うのも何ですが優秀な学生になれたと思います。
研究室に配属されて間もない新入生はもちろん、修士・博士課程の学生にも役立つ記事ですよ!
失敗も成功も知恵化する


一体どんな考え方なの?
研究室配属後の新入生が持つべき考え方とは「失敗も成功も知恵化する」です。
新入生は新しい環境で日々初めての経験をするでしょう。
そのときに、ただ流されるままに過ごしてはいけません。
その経験を活かすことが成長するためには不可欠です。
経験を活かす方法の一つが「知恵化」なのです。
経験を知恵化するプロセスを簡単に説明しましょう。
①何らかの経験をする
②きちんと経験を振り返り反省し、教訓を獲得する
③その教訓を様々なシーンで使えるように一般化する
④一般化した教訓こそが「知恵」
コツは失敗経験だけでなく、成功経験も知恵化することです。
失敗を反省する人は多いですが、成功したときも「より良い方法はあったか?」「次の成功に活かせることはないか?」と反省しましょう。
失敗も成功も両方とも知恵化することで、どんな経験からも教訓を得る姿勢が身につきます。
すると、同じ場所で同じ経験をしても、圧倒的に成長のスピードに差が出ます。
「失敗も成功も知恵化」すれば、研究室で最速で独り立ちできますよ。

研究室に配属されたときは新入生の能力に特に差はありません。ですが、1年も経つと同期の間でも顕著に能力差が出ます。時間が経てば経つほど、経験を知恵化した学生としなかった学生で差がどんどん開きますよ。
知恵化の具体例


具体的な例を教えてくほしい!
どんなことをするのかイメージしやすいように、具体的な知恵化の手順を示します。
学部時代の経験に基づいた筆者の実例をご紹介します。
〇失敗経験からの知恵化の例①
経験:配属されたばかりの頃、研究室のあれこれを教えてもらっても「また聞けばいいや」と考えあまりメモしていなかった。ある日、指導教員にその姿勢を指摘され、教えてもらって当たり前という態度では成長しないので良くないと怒られた。
教訓:何かを教わったときは、きちんとメモを残し、再度教えてもらうことを前提としないようにする。
知恵:研究室生活においては、指導教員に助けてもらって当たり前という考えは捨てよう。
〇失敗経験からの知恵化の例②
経験:3月末ごろ、卒論が仕上がった解放感から指導教員に特に断りなく春休みに入ろうとしたら、事前にいつからいつまで休むのか連絡するようにと怒られた。
教訓:長期休み前には、指導教員に不在期間を明確に伝える。
知恵:研究室生活においては、指導教員との報連相は密に行おう。
〇成功体験からの知恵化の例①
経験:卒論発表の際、ずっとスライドを見ながら話すのではなく、聴衆の方に体を向けて大きな声でプレゼンした。発表後、堂々とした良いプレゼンだったと複数の教員から褒められた。
教訓:プレゼンの際は、聴衆の方をしっかり見ながら大きな声で話すと印象がいい。
知恵:自分の意見を言うときは、相手の目を見て大きな声で話した方がより伝わりやすい。
〇成功体験からの知恵化の例②
経験:先輩が見慣れない作業をしていたので、興味がわいて何をやっているのか聞いた。後日、指導教員にこの話をしたところ、知識が増えるので他人の作業に興味をもつのは良いことだと褒められた。
教訓:周りの学生が見慣れない作業をしているときは、何をやっているのか教えてもらう。
知恵:研究室生活においては、好奇心旺盛に過ごした方がメリット大。
特別な経験から得られる教訓はもちろん貴重です。
しかし、当たり前ですが特別な経験にはなかなか出会えないですよね。
普段の何気ない経験にどれほど真剣に向き合って知恵を獲得するかで成長速度に差がつきます。
1日1日を大切に、研究室生活を過ごしてください。

久しぶりに筆者の学部時代の失敗談を振り返ってみましたが、今では考えられないことをしてました(笑)。今ではそう思えるぐらいに、経験の知恵化のおかげで成長し、ましな人間になったということでしょうね。
知恵化のコツ


経験から知恵を導くって何だか難しそう。
本当に自分でもできるかな?
知恵化はトレーニングしないと中々うまくできません。
経験をスムーズに知恵化するためのコツについて解説します。
①経験を見つける際のコツ
・最近の褒められた、感謝された体験を思い出す
・最近の怒られた、迷惑をかけた体験を思い出す
・その体験で自分はどんな行動をとったか、何を意識していたか、誰が関わっていたかを振り返ることで、自分の良い点や悪い点が分かりやすくなる
②経験から教訓を得る際のコツ
・もし再び同じ状況になったら何に気をつけるべきか?と自問する
・「〇〇という作業においては」という始まりで教訓を考えてみる
③教訓を一般化する際のコツ
・上記の教訓を別の状況で活かせないか?と自問する
・「研究室生活においては」という始まりで教訓を考えてみる
・できるだけ抽象度の高い単語で置き換えて文章を考える
特に教訓の一般化が難しいですね。
最初は焦らず、じっくり考えてみるといいでしょう。
一般化した教訓が前と同じでも良いと思います。
それだけ自分にとって必要な知恵ということですから。
大事なのは知恵化を続けることです。
経験の知恵化をやめない限りは成長し続けます。
理想は毎日ですが、週1でもいいので知恵化を継続しましょう。

知恵化を続けるためには、成長意欲を常に高くする必要があります。そのモチベーションを保つためには、理想の自分の姿を思い浮かべましょう。そして「理想の自分になるために今できるベストは何か?」と自問します。すると、成長意欲が自然と湧いてきますよ。
成長を加速させるためにできること


さらに周りと差をつけるためにできることってないの?
「失敗も成功も知恵化する」を繰り返すことで、貴方は間違いなく成長します。
最後に、その成長速度をさらに加速したい意欲的な貴方にやるべきことをお伝えします。
①自分から新しい経験を生む
・学部生の場合
配属されてすぐの頃は全てが初めての経験なので指導教員の指示に従うだけでOK
慣れてきたら自分なりの工夫をしてみる(不安なら教員と相談してからでOK)
・修士課程の場合
普段使わない分析機器や薬品を敢えて使ってみる
今のテーマの応用例を考える&実践してみる
・博士課程の場合
思い切って分野違いのテーマに挑戦する
海外留学を経験する
②知恵を記録し、定期的に振り返る
・忘れないようにノートやPCのメモ帳に知恵を文章化し保存する
・定期的に振り返り、得られた知恵を使うことを意識し直す
③他人の経験も知恵化する
・他人の経験を見聞きしたときも、自分事と捉えて教訓の抽出&知恵化をする。
*自分と異なる環境にいる人の経験(一流ビジネスマンなど)は響きにくい。同じ境遇の人(研究室の先輩・後輩など)がおすすめ。
これら3つを意識すれば、得られる知恵の量が何倍も増え、かつ、得られた知恵を無駄にせずに有効に活用できます。
新入生が実践すれば、最速で独り立ちできるだけでなく、同期はもちろん先輩を追い抜くほどのスピードで成長すると思いますよ。

経験を活かすためには、他人からの指摘やアドバイスを素直に受け入れる力も重要です。言いなりになるという意味ではなく、一度受け入れたうえで賛成するか否定するかじっくり考えるべきという意味です。自分の行動だけが全て正しいと思い込むと、経験を反省しなくなり、せっかくの知恵化の機会を失いますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?本記事の内容をまとめると下図のようになります。

「失敗も成功も知恵化する」ことで、貴方の成長速度は間違いなく上がります。
毎日をぼんやりと過ごす人と、毎日の経験から何か知恵が得られないか意識して過ごす人では差がついて当然ですから。
経験→知恵化→成長→新たな経験→知恵化のサイクルを回し続けることが大切です。
学部生の今からこの考え方を習得しておけば、1年後には研究室のエースとして活躍する修士生に成長していると思いますよ。
以上、ご参考になれば幸いです。
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