【まだ気づいてないの?】博士こそがこれからの時代の勝ち組である理由~後編~

【まだ気づいてないの?】博士こそがこれからの時代の勝ち組である理由~後編~悩み
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こんにちわ。sakuranokiiです。

博士課程に興味がある大学生の方々はこんな悩みをお持ちではないでしょうか?

博士号って社会に出てから役に立つのかな?

役に立たなかったら博士課程に進学したことを後悔しそう……

社会構造が劇的に変わっていく昨今、筆者は博士こそがこれからの時代の勝ち組になれると考えています

前編に引き続き、「博士が将来勝ち組になれる理由」について解説させていただきます。

本記事の内容

●テーマ

博士号取得者の筆者が博士こそがこれからの時代の勝ち組になれる理由を解説

●主旨

博士課程に興味がある学生に博士が将来勝ち組になれる理由を知ってもらい進路を決める参考にしてほしい

●読んでほしい人

博士課程に興味がある学生、博士課程の現役学生

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人工知能・デジタル化時代で博士は強い

人工知能・デジタル化時代で博士は強い

なんだかんだ将来はAIが普及して人間の仕事なんてそもそもなくなってしまうのでは?

昨今の人工知能技術やロボティクスの進歩は目覚ましいです。

将来的に、AIやロボに事務系や製造現場の職業を始め大部分の仕事は取られるでしょう。

また、目先でも多くの企業で生産性向上を目的に業務のデジタル化は進んでいます

筆者の会社でもビッグデータの構築とそれを活用した材料特性予測(いわゆるMaterials Infomatics)が推進されています。

MIを用いて最小限の実験量で成果を出すことが望まれているのです。

つまり、時間をかけて成果を出す勤勉なだけの人では将来生き残れないと肌で感じています。

では、AIやロボの台頭・業務のデジタル化時代で生き残るにはどうすればいいでしょうか?

解決策の1つは「貴方にしかできない仕事」を持っている人材になることだと思います。

具体的には「出発点となるアイデアや仕事の方向性を考えられる人」ですね。

人工知能技術やMIは便利なツールですが、あくまで道具です。

1から100にたどり着くのを早くするだけで、0から1を生み出すのは難しいのです。

よって、目指すべき事業のゴールとスタート地点は人間が決めますし、また、方向性の軌道修正ができるのも人間です。

人間しかできないクリエイティブな仕事ができる人材は今後ますます重宝されるでしょう。

博士課程の学生は自分自身で研究のアイデアを考え論文として完成させるプロセスを経験します。

その道中では幾度かの軌道修正やテーマ変更も経験するでしょう。

すなわち、博士課程に進学すると「出発点となるアイデアや仕事の方向性を考えられる人」の素養を自然と身に付けることができます

高い専門性だけでなく、専門性を磨く過程で博士が身に付ける課題提案力・解決力が人工知能時代を生き抜く上で特に重要なのです。

sakuranokii
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本格的に人工知能時代に突入するとどうしても失業者は増えるでしょうね。その対策の1つにベーシックインカム(無条件で全員貰える生活保護的な制度)が注目されています。大きい価値を生み出せる人が働いて、そうでない人は質素にスローライフする社会構造になるかもしれませんね。

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博士号取得促進は今や国策

博士号取得促進は今や国策

博士課程進学が今後の時代にあった選択肢なのは分かったけど、まだ社会はそういう空気ではないし、気が早いのでは?

残念ながら今はまだ世間的に博士課程進学は圧倒的に少数派です。

ですが、水面下では流れが変わってきていると筆者は睨んでいます。

というのも、ここ最近国が博士課程進学を強く後押しする奨学金・キャリア支援制度を次々と実行に移しているからです。

今後始める制度も含め、国が主催している博士課程向けの主な支援制度を下記にまとめました。

博士課程向けの主な支援制度

●日本学術振興会特別研究員(詳しい制度内容はこちら)

最も有名な博士課程支援制度

毎月20万円の支給と毎年150万円以内の研究費支給

次世代研究者挑戦的研究プログラム(詳しい制度内容はこちら)

本年度よりスタートした支援制度

年間220~290万円の生活費および研究費支給

キャリア開発・博士学生育成コンテンツの提供も実施

科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業(詳しい制度内容はこちら)

本年度よりスタートした支援制度

年間200~250万円の生活費および研究費支給

キャリアパス確保を目的にした様々な就職支援も実施

ジョブ型研究インターンシップ(詳しい制度内容はこちら)

本年度よりスタートした長期かつ有給のインターンシップ制度

企業が学生の成果を評価し、学生はその成果を就活に利用できる

支給額は受入企業の初任給程度を目安とし設定(20万円前後?)

●博士課程教育リーディングプログラム (詳しい制度内容はこちら)

各大学が独自に実施する支援制度

経済的支援だけでなく学生の能力向上に重きを置いている

卓越大学院プログラム(詳しい制度内容はこちら)

各大学が独自に実施する支援制度

起業家リーダー育成のため技術の社会実装プロセスを学ぶ機会もある

10兆円規模の大学支援投資ファンド(詳しい制度内容はこちら)

投資運用益で博士課程学生の安定的支援を実施

大学に運用益を配布するのは2023年度以降

2025年度までに生活費相当額を受給する博士課程学生を従来の3倍に増加予定

特に10兆円規模の大学支援投資ファンドは目玉政策です。

同ファンドの運用が開始すれば3000億円の研究支援金が毎年手に入る見込みです。

3000億円もあれば博士課程全員(現在約75000人)に生活費相当額(約180万円)余裕で支給できます

同ファンドの目的に「将来的に希望する優秀な博士課程学生全員が生活費相当額を受給できるようにする」が掲げられていますが、かなり現実的だと思います。

また、ジョブ型研究インターンシップはジョブ型雇用で博士課程の学生を採用するインターンシップです。

将来のジョブ型雇用時代を見据えた先駆的な制度と言えるのではないでしょうか?

博士課程の就職環境を整備する意味でも素晴らしい制度ですね。

ジョブ型研究インターンシップは博士課程進学を躊躇する2大要因の経済的問題と就職問題に対して同時にアプローチしているため、博士課程の学生にメリットの多い制度です。

このように多種多様な大規模制度が本年度より次々とスタートしています。

もはや博士号取得促進は国策と言っていい程の一大ムーブメントになりつつあると思います。

現役大学生の方はこのビックウェーブに乗ってみてはいかがでしょうか?

sakuranokii
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博士課程学生の支援制度は国が主催する制度だけでなく、民間・企業団体が主催する支援制度もたくさんあります。過去記事「博士課程の奨学金を徹底解説~民間・企業団体からの支援編~」に情報をまとめていますので、興味がある方はぜひご覧ください!

まとめ

いかがでしたでしょうか?本記事の内容をまとめると下記のとおりです。

本記事の内容まとめ

人工知能・デジタル化時代に対応するには出発点となるアイデアや仕事の方向性を考えられる人になるべき

専門性を磨く過程で博士が身に付ける課題提案力・解決力が人工知能・デジタル化時代では特に重要

最近国は博士課程進学を強く後押しする奨学金・キャリア支援制度を次々と実行中

博士号取得促進は今や国策と言っていい程の一大ムーブメントになりつつある

前編・後編を通じて、これからの時代は学生時代から確かなスキルと実績を持っておくことがいかに有利か分かったのではないでしょうか?

博士は”足の裏の米粒”と呼ばれて久しいですが、これからの時代、博士は”食卓に並ぶ米”になるはずです。

その心は、「取らないと生きていけない」です(笑)。

スキルのある人が生き残る時代において、博士は勝ち組になりやすいのです。

博士課程に進学するか悩んでいる方は、ぜひ前向きに進学を検討してみてはいかがでしょうか?

きっと卒業後に豊かな人生を送れると思いますよ。

以上、ご参考になれば幸いです。

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