Q:博士課程にはどうやったら進学できる?
A:修士号の学位を取得し、博士課程進学者向けの入試に合格すれば進学できます。
Q:博士課程の入試の難易度は高い?
A:簡単に合格できます。正直に言うと定員割れしている大学がほとんどなので倍率は非常に低く、よほどひどい成績でなければパスできます。博士課程の合格率はほぼ100%かと思います。
Q:博士課程の入試ってどんな試験?
A:大学院によって異なります。ペーパーテストとして専門科目試験を課す大学もあれば、英語試験のみの大学もあります。面接試験は基本的にあります。修士課程での研究をプレゼンしたり、進学への意気込みを聞かれたりします。
Q:博士課程入試の募集要項はどこで確認できる?
A:各大学院研究科のHPから誰でも確認可能です。修士課程進学者向けの募集要項とは別になりますのでご注意ください。研究科によっては過去問も閲覧可能です(解答解説はないですが)。
Q:博士課程の入試に落ちるとどうすればいい?
A:後期受験(2次募集)を受けましょう。1月~2月ごろに試験が実施されます。
Q:博士課程への進学率はどれくらい?
A:大学の学部卒業者のうち博士課程まで進学するのは約1%です。また、修士課程から博士課程への進学率は約9.4%です。各学部および各専攻ごとに進学率は大きく異なります。詳しく知りたい方は過去記事「博士課程への進学率ランキング~学部・専攻別に徹底比較~」をご参照ください。
Q:博士課程に文系で進学する人っている?
A:いますが非常に珍しいです。文系の学部卒業者で博士課程に進学する人の割合は1%未満です。
Q:博士課程へ進学する人は減少している?
A:博士課程への進学者数は近年減少傾向にあります。経済的理由・将来への不安等が主な理由です。博士課程は日本の科学技術・イノベーションの将来を担う存在ですので政府は由々しき事態と捉えています。そこで、博士課程進学への魅力を向上させるために経済支援+就職支援をする奨学金制度を最近スタートしています。詳しくは過去記事「文部科学省が始める博士課程の新たな経済的支援制度まとめ」をご覧ください。
Q:博士課程に進学するとどれほど費用がかかる?
A:修士課程と同じ大学なら入学金は不要なので、授業料3年分として約150万円(国公立大学の場合)+生活費3年分として約450万円(年150万円の場合)で計600万円ぐらいですね。ただし、授業料は減免措置もあるので実際はもっと低いでしょう。
Q:博士課程に向いている人ってどんな人?
A:博士課程に向いている人の共通点は重要度順に「強い向上心がある」「好奇心旺盛」「自分を持っている」「ポジティブ」ですね。これらの特徴がある人は博士課程で充実した生活を送れるでしょう。そう考える理由などの詳しい内容は過去記事「博士課程進学に向いている人」をご参照ください。
Q:博士課程に進学するメリットは?
A:個人的に一番大きなメリットは「自分に自信がつくこと」です。長い人生で壁にぶつかることは多々あると思いますが、強い自信はそういった苦境に対応する原動力となります。他にもメリットはありますが、詳しくは過去記事「奨学金に落ちたら読む記事」を参照してください。筆者は社会人になってから何度も博士課程での経験やスキルに助けられました。将来の自分は博士課程に進学した自分に必ず感謝すると思いますよ。
Q:博士課程への進学を親に反対されたらどうしたいい?
A:親の意見は参考程度にして自分の進路は最終的に自分で決めましょう。自分の納得する進路が正解です。親以外の周りの人に博士課程はやめとけと言われても同じです。どうしても説得する必要がある場合は説得の仕方を工夫しましょう。お金関係が問題なら過去記事「文部科学省が始める博士課程の新たな経済的支援制度まとめ」や「博士課程修了者の給料事情」を、就職関係が問題なら過去記事「博士課程進学者の就職は不利か?」を、進学のメリットを伝えたいなら過去記事「奨学金に落ちたら読む記事」が参考になると思います。誠心誠意伝えれば応援してもらえるはずです。
Q:博士課程に社会人になってから出戻りするのはあり?
A:いわゆる社会人ドクターは筆者としてはあまりおススメしません。博士課程を働きながら修了するのはかなり大変ですので。実際に筆者の部署にいた社会人ドクターの方は体調を崩して倒れました(後に博士号は無事に取られました)。博士号をとるなら学生のうちに取得することを筆者はお勧めします。
Q:博士課程へ進学したら人生終了するって本当?
A:そんなことはないです。巷では博士課程に進学すると働き口が見つからずワーキングプアになるとかニートになるとか言われていますが一部の例です。博士課程に進学する=就職に困るは大嘘ですのでご安心ください。詳しくは過去記事「博士課程進学者の就職は不利か?」「博士課程への進学は人生終了?~博士の進路調査の結果解説~」をご参照ください。
Q:博士課程進学に漠然とした不安があるけどどうしたらいい?
A:進学する前から自信満々の人はいないので不安なのが普通です。逆に修士課程で卒業して企業でバリバリ働ける自信はあるのでしょうか?筆者も博士課程に進学する前は漠然と不安でしたが、進学後は研究に没頭しすぐに忘れました(笑)。目の前の研究を楽しんでいれば不安はいずれ消えると思いますよ。
Q:博士課程に進学するのは一部の天才だけ?
A:全くそんなことはないです。皆初めは普通の修士生ですよ。確かに優秀な博士の先輩方は才能のある人に見えるかもしれませんが、初めから才があったわけではなく、進学前は普通の人が進学後の努力の結果すごい人になったのです。そもそも修士の段階で自分に研究の才能があるかなんて分からないと思いますよ(笑)。
Q:成績優秀でないと博士課程に進学しないほうが良い?
A:全くそんなことはないです。それまでの学業成績はあまり関係ないです。もちろん成績が良いに越したことはないですが、博士課程で重要なのは座学の成績よりも研究への熱意です。博士課程で研究に打ち込めばそれまでの差はすぐに埋まりますよ。
Q:博士課程に飛び級で進学できる?
A:大学の研究科によっては修士課程を短期修了し博士課程に飛び級する制度があります。ただ、よほどの理由がない限りは飛び級するメリットはないと思います。急いで短期修了するぐらいなら自分が試したいテーマをやり尽くした方が有意義な学生生活を送れますよ。
Q:博士課程から専攻変更するのはあり?
A:ありですがおススメはしないです。知識や経験の蓄積がない別分野に飛び込んで数年で論文を出すのはかなり大変かと思いますので。
Q:博士課程から他大学へ編入することって可能?
A:可能です。他大学にどうしても行きたい研究室があるなら博士課程進学をきっかけに別の大学に変えるのはありだと思います。ただし、新しい研究室で標準修業年限内に論文を数報を出すのは大変だということは覚悟しておいてください。
コメント