こんにちわ。sakuranokiiです。
大学生なら4年生になる頃には研究室に入り1年間卒業研究をします。
大学院に進学するならさらに2年、博士課程に進学するならもうさらに3~4年も研究室で過ごします。
つまり、大学に進学したなら数年間の研究室生活は避けられないのです。
いずれ訪れる研究室生活を前にして、大学生の方々はこんな疑問をお持ちではないでしょうか?
研究室に入ると今までの大学生活とは違う日々になるよね。
研究室生活で楽しいことってあるの?
学生生活は研究室配属前と配属後に分かれると言っていいほど、研究室配属後の生活は大きく変化します。
小中高大の15年間は座学が中心の学生生活で、いわばインプットの日々です。
一方で、研究室はインプットもそこそこに、アウトプットが必ず求められる日々となるのです。
研究室配属直後は慣れない生活を前にして「研究室生活って何だか楽しくないなぁ」と感じてしまうかもしれません。
ですが、「研究室生活は今までの学生生活で一番楽しい時期にできる」と筆者は思っています。
なぜなら、筆者自身の研究室生活で楽しかった瞬間を解析した結果、研究室生活を充実させる秘訣があるからです。
研究室生活を楽しめるか不安な大学生の方々は、あらかじめその秘訣を知っていれば怖いものなしです。
というわけで、本記事の内容は下記です。
アイデアを考えているとき
研究室生活で一番楽しい瞬間ってどんなとき?
筆者が研究室生活で一番楽しかった時間はアイデアを考えているときです。
例えば、筆者は有機化学の研究をしていたので「こういう反応が起こったらすごいな」「こういう分子が作れたら面白いな」などと考えているときですね。
実際にやり始めると何かと壁にぶつかるので、こうして妄想している時間が一番幸せです(笑)。
上記ほどではないですが、研究で行き詰ったときの打開策を考えているときも楽しいです。
自分が持っている武器(今までのデータや知識)で敵(行き詰った原因)にどう立ち向かうのかを考えるプロセスはまるでゲームのようで苦ではありませんよ。
あまりにも長期間行き詰るとさすがに辛いですが、その時は別の対処法がありますのでご安心を(過去記事「研究・実験が進まないときに読む記事」参照)。
筆者のようにアイデアを考えている時間を楽しむためには知識が必要です。
知識がないとどう頑張ってもアイデアなんて思い浮かびませんからね。
よって、研究室生活を楽しむ秘訣の1つは「知識を増やすこと」です。
知識を増やすためにできることを下記にまとめました。
研究室に入ってすぐの頃は、特に④を徹底して実行しましょう。
何でも質問できるのは研究室配属直後の学生の特権ですよ(笑)。
人に直接聞くのが最も効率よく知識を増やす方法なのに、多くの人は「変なこと聞いてないかな」「忙しいそうだから後にしよう」などと遠慮しがちです。
筆者は多くの後輩を指導してきましたが、質問された方が後輩が何で困っているのかが分かり、指導しやすいのでありがたいです。
積極的に質問すればするほど質問しない人とは知識量に大きな差がつくので、知識を増やして研究室生活を楽しみたいなら、遠慮せずに何でも質問しましょう。
研究室は大なり小なり全員が世界初の発見に貢献できる場です。「このアイデアは世界初なのでは?」と気づいたときの興奮は忘れられない経験になりますよ。知識を増やして、アイデアを妄想する楽しさをぜひ味わってほしいです。
自分のアイデアが上手くいったとき
研究室生活で楽しい瞬間はやっぱり実験が上手くいったとき?
研究室生活は実験がメインですので、その実験が思い通りに進んだときはもちろん楽しいです。
ですが、もっと楽しい瞬間があります。
それは、自分のアイデアが上手くいったときですね。
実験が上手くいったとしても、それが教員や先輩からの指示に従っただけの結果であれば、あまり楽しさはありません。
言われたことをやっただけで、ただの作業でしかないからですね。
一方で、自分の好奇心に従って実行した実験が上手くいった場合は話が違います。
一見同じ成功でも、自分の実力で勝ち取ったものなので喜びもひとしおですよ。
自分のアイデアが上手くいく経験をするためにはどうすればいいのでしょうか?
言うまでもなくアイデアは実際に試さないと上手くいくかは分かりません。
よって、「積極的に自分のアイデアを試す主体性」が必要で、これは研究室生活を楽しむ秘訣の1つです。
主体的に研究室生活を送る上でやるべきことを下記にまとめました。
もちろん研究室配属直後は言われたことをしっかりこなすでOKです。
上節で述べたように知識を増やしていけば、自分なりのアイデアは自然と生まれます。
そして、思いついたアイデアは遠慮せずにどんどん試しましょう。
トライ&エラーの積み重ねの先に自分のアイデアが上手くいったときの感動が待っています。
自分のアイデアを試す際、自信がなければ先輩や教員と一度相談してから実行に移しましょう。アイデアを言ってくれる学生の存在はとてもありがたいので、喜んで聞いてくれると思いますよ。慣れてきたら闇実験(誰にも言わずに自分だけで進める実験)でアイデアを試していきましょう。
「面白い研究だね」と褒められたとき
実験は楽しいかもしれないけど、研究室生活では報告会や卒論発表などのプレゼンが重要なイベントでしょ。
研究発表するときはやっぱり大変なのでは?
冒頭で述べたように研究室生活はアウトプットが重要です。
研究室内での報告会を始め、学会発表や卒論発表など、節目節目で自分の成果を人に発表する機会は必ず訪れます。
プレゼン経験が乏しい方にとっては億劫なイベントに見えるかもしれませんが、研究発表は研究室生活を楽しくする大きなチャンスです。
筆者の実体験ですが、修士1年の頃にある学会でポスター発表をした際「面白い研究をしているね」と他大学の先生に褒められました。
誰かが自分の研究を面白いと思ってくれること以上に、研究者冥利に尽きることはありません。
褒められたときから実験に対するモチベーションが爆上がりし、研究室生活がより一層楽しくなったことをよく覚えています。
面白いと言ってもらえる研究発表をするために必要なものは何でしょうか?
プレゼン技術も大事ですが、それよりも自分が研究の面白さをきちんと理解することが肝要です。
つまり、研究室生活を楽しくする秘訣の1つに「研究の意義を深く理解する」が挙げられます。
そのためにやるべきことを下記にまとめました。
①に関しては研究室配属直後にも聞いているかもしれませんが、そのときはまだ知識が少ないのでピンとこないかと思います。
院試を乗り越えた後や卒論前など、知識が増えたタイミングで教員ともう一度話した方が心に響きますよ。
研究の意義を理解することは研究発表の成功に繋がるだけでなく、日々の研究へのやりがいにも繋がります。
充実した研究室ライフを送りたいのなら、担当テーマの意義はしっかり押さえておきたいですね。
様々なバックグラウンドの研究者との交流
研究以外に楽しいことってないの?
ここまでは研究に関連する楽しい瞬間を解説してきましたが、最後に研究以外の楽しいこともご紹介します。
研究以外で楽しかったことはずばり「飲み会」ですね(笑)。
研究室では報告会の後や卒論発表の後など節目節目での研究室内飲み会が定番です。
それも楽しいですが、筆者が特にお伝えしたいのは「様々なバックグラウンドの研究者との飲み会」です。
例えば、学会によっては終了後に交流会が催され、他大学の学生はもちろん先生とだって知り合えます。
筆者は交流会がない学会でも仲の良い他大学の学生たちとよく飲みに行っていましたね(笑)。
違う研究室の文化や、他大学の学生や先生の研究に対する姿勢を知ることは、刺激的で面白いし勉強にもなりました。
学会後の飲み会を通じて様々なバックグラウンドを持つ研究者と知り合えたことで、研究者としても人としても成長できたと思います。
上記から見出せる研究室生活を楽しくする秘訣は「仲間を大切にすること」ですね。
研究室生活は毎日同じメンバーと同じ空間で仕事をするので閉塞的な生活になりがちです。
だからこそ、毎日会う研究室内のメンバーは当然大切にしないといけません。
そして、視野が狭くならないように研究室外や学外の友人も作ることをお勧めします。
違う研究室の同期には何かとお世話になるので、研究室配属後にバラバラになっても仲良くしましょう。
また、学会には積極的に参加し交流の幅を学外へも広げることを意識してください。
良好な人間関係を構築できれば、研究室生活を十二分に楽しめると思いますよ。
学外の研究者との交流は研究室生活の醍醐味だと思います。様々なバックグラウンドの友人たちは研究室生活を通じて得られる財産です。コロナが落ち着いてきた今、少しずつでもいいのでオフラインでの学会や交流会が復活していけばいいなと願っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?本記事の内容をまとめると下記のとおりです。
研究室生活はやることが多く忙しいし、結果も求められるので確かに大変なときもあります。
ですが、辛いことばかりでは決してありません。
研究室生活ならではの楽しい瞬間もあり、そして、その瞬間は一生の思い出になるようなものばかりです。
本記事で紹介した4つの研究室生活を楽しむ秘訣をぜひ実行に移して、楽しい瞬間を味わってください。
大学の研究室生活は長い学生生活の終着点です。
人生最後の学生生活なんですから、最大限まで楽しまないと損ですよ。
以上、ご参考になれば幸いです。
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