博士課程学生の給料事情【実体験を語ります】

博士課程学生の給料事情【実体験を語ります】お金関係
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こんにちわ。sakuranokiiです。

博士課程に興味がある方ならこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

博士課程の学生はお金に困るってよく聞くけど、

本当に皆そうなの?

リッチな博士課程の学生だっているのでは?

内閣府発行の研究力強化・若手研究者支援総合パッケージの参考資料集によると、博士課程学生の約半分しか給付型の奨学金を受給していません。

その受給額も大体の学生は年60万円未満で学費分が賄える程度です。

つまり、博士課程の学生の大部分は貸与型奨学金やTA等の仕事、両親からの仕送りで生活費を賄っていると思われます。

お金に余裕のある博士課程の学生は珍しいと言えるでしょう。

一方で、同資料によると生活費相当額(年180万円以上)を給付型奨学金から得ている学生は10%以上存在し、そのうちの約8割の学生は年240万円以上も受給しています。

少数派であることは確かですが、懐に余裕のある博士課程学生は確かに存在するのです。

何を隠そう筆者自身がそうでした。

このような背景を踏まえ、本記事の内容は下記としました。

本記事の内容

テーマ

年240万円以上受給していた博士課程時代の収入源とお金の使い方について経験談を解説

主旨

努力すればリッチな博士課程生活も送れることを成功事例として伝え、博士課程進学へのモチベーションを上げてほしい

読んでほしい人

博士課程に興味がある、博士課程に進学するか迷っている学生方

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基本的な収入源

基本的な収入源

博士課程時代の基本的な収入源は何だったの?

基本的な収入源は「化学人材育成プログラム」からの奨学金でした。

本プログラムは日本化学工業協会が主催する産学連携プログラムで、筆者は博士課程進学の際に応募し採用されました。

本プログラムでは経済的支援として給付型奨学金月20万円が3年間頂けます。

月20万円といえば日本学術振興会特別研究員の「給料」が有名ですが、こちらは「奨学金」ですので税金がかからない点がありがたかったですね。

まとめると下記です。

基本的な収入源

・奨学金制度からの月額20万円

・年間240万円(非課税)×3年間で720万円頂いた

本奨学金のおかげで、博士課程からは学費も生活費も全て自分で賄えるようになったため、両親に負担をかけることなく進学できました。

本プログラムに採用されるまでは決して平坦な道のりではなかったです。

合格するために教授の先生にプレゼンを何度も見ていただき、発表と議論スキルを磨きました

あのとき頑張って良かったと今でも強く思います。

当時の経験をもとに書いた奨学金を勝ち取るための極意をまとめた過去記事博士課程の奨学金を徹底解説【面接対策編】も興味があればご覧ください

奨学金制度は適切に努力すれば合格できます。

また、最近は様々な奨学金制度があります。

奨学金獲得を目指して粘り強く頑張れば、その努力は必ず報われますよ。

sakuranokii
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化学人材育成プログラムの募集条件や試験内容等の詳細は過去記事の博士課程の奨学金を徹底解説【特定の学科や専攻を対象とした民間・企業団体からの支援編】を参照してください。本プログラムのような分野限定型奨学金は全体的に倍率が低く合格しやすいためおススメですよ。

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その他の収入源~TA&RA~

その他の収入源~TA&RA~

他にも収入源はあったの?

奨学金以外にもTAやRAとしての給料も得ていました。

それぞれいくらぐらい貰ったかを下記にまとめました。

TA・RAとしての収入源

・TA:大体月3~4万円博士課程1,2年時に計6ヶ月ほど従事し約20万円頂いた

・RA:学費相当分として年間約50万円頂いた。博士課程3年時のみ従事した。

TAは難しい試験を突破する必要はなく、応募すれば基本的に誰でもできます。

RAはややハードルが高いですが、普通にアルバイトするよりもずっとスキルを活かせるし勉強にもなるので博士課程の学生にピッタリの仕事です。

これらの制度は多くの博士課程の学生がお世話になるのでぜひ覚えておいてくださいね。

業務内容は特段難しいことはないですが、準備に時間が結構取られるので、やりすぎると研究の時間が削れてしまう点は要注意です。

sakuranokii
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TAやRAについてもっと詳しく知りたい方は過去記事の博士課程の奨学金について徹底解説【ティーチングアシスタント編】【リサーチアシスタント編】をご覧ください。応募方法や業務内容、メリットとデメリットをまとめましたので参考になると思いますよ。

その他の収入源~非常勤講師~

その他の収入源~非常勤講師~

TAやRA以外にも収入源はあったの?

筆者はTA・RA以外にも他大学の非常勤講師として在学中に働いていた時期がありました。

もちろん勝手に応募して働き始めたわけではありません(笑)。

経緯を説明すると、筆者の研究室出身で現在は別大学で教鞭をとらている先生がいるのですが、その先生が担当されている授業を当研究室の博士課程学生が代々手伝っており、筆者にもその機会が訪れたというわけです。

非常勤講師として頂いた給料は下記のとおりです。

非常勤講師としての収入源

・月額約5万円

半年間従事したので計30万円ほど頂いた

学生ながらも非常勤講師として雇われたので、現場では見様見真似で”先生”として振舞っていました。

週1回で半年間なので時間的にはそこまで長くやっていませんが大変勉強になりました。

先生として教える側に回ることで、授業運営の大変さなど色々と気づくことがありましたね。

実験実習の授業だったので意図しないトラブルも起こりましたが今となっては良い思い出です(笑)。

普段の研究室生活では味わえない貴重な経験ができて良かったです。

sakuranokii
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奨学金を十分頂いていても、上記のような研究室外での活動は機会があればチャレンジした方がいいと思います。特に博士課程の学生は研究室にこもりがちなので、自分の視野や人脈を広げるためにおススメですよ。

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お金の使い道

お金の使い道

お金はいったい何に使ってたの?

上記で示した収入を単純に足すと筆者は博士課程の3年間で約820万円も頂いたことになります。

本記事を書いて改めて認識しましたが、大金過ぎて自分でもびっくりです(笑)。

これだけのお金をいったい何に使っていたのか下記にまとめした。

博士課程時代のお金の使い道

・本の購入(教科書、流行りの本、自己啓発本、小説など色々買ってました)

・旅行(海外留学時は週末に色々な場所へ行きました)

・飲み会(博士課程学生は少ないので横のつながりは大事にしてました)

・趣味(当時日本酒にはまっていたので色々買ってました)

当時を思い出しながら書きましたがお金遣いがやや荒かった気もします(笑)。

当時は自分が価値を見出したモノ・コトなら迷いなくお金を出してましたね。

特に本の購入にお金を使いましたが、今でもお金をかけて良かったと思います。

もしお金がなかったとしても、気になる本の購入は躊躇しない方が良いですね。

本は値段の割にはコスパが良いし、特に博士課程の学生は高度な知識をつける意味でも、視野を広げる意味でもたくさん読むべきです。

どうせ博士課程修了後にはたくさん稼ぐので本代はすぐに回収できますよ(笑)。

お金があってもなくても今にしかできないこと、今すべきことを大事にしてください。

sakuranokii
sakuranokii

820万円も頂いたのだから博士課程修了時点で貯金が数100万円はあるだろうと思われるかもしれませんが、当時の通帳を確認したところ100万円ぐらいでした。上記のように自己投資やら思い出作りにお金をどんどん使っていましたが、こうしてみると使い過ぎた気もします(笑)。

まとめ

いかがでしたでしょうか?本記事の内容をまとめると下記のようになります。

本記事のまとめ

基本的な収入源は博士課程支援制度の奨学金(年間240万円×3年)

その他TA・RA・非常勤講師としての収入もあった(計100万円ぐらい)

お勧めのお金の使い方は本の購入

世間では博士課程学生の貧困についてばかり取り上げられますが、そのせいで博士課程進学に躊躇する学生も多いのではないでしょうか?

ですが、筆者のように奨学金の獲得に加えてその他の仕事もこなした結果、お金に余裕がある博士課程生活を送る学生も確かにいます

誰もがなれるわけではないのは事実ですが、適切な努力を積めば決して不可能ではありません

博士課程に進学するリスクを分析するのは賢いですが、悪い情報に囚われて1歩も動けなくなるのは賢明ではありません。

本記事のような成功事例を見て自分を鼓舞し、行動に移せる人が一番賢いです。

行動したいと思った方はまず過去記事「博士課程の奨学金について徹底解説~文部科学省からの支援編~」を読んで奨学金獲得に向けて動き出しましょう。

本記事を読んで博士課程進学へのモチベーションが上がった方はぜひ進学してくださいね。

以上、ご参考になれば幸いです。

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