企業の研究職に求められる能力とは?【頭が良いだけではダメ】

企業の研究職に求められる能力とは?【頭が良いだけではダメ】企業での研究
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こんにちわ。sakuranokiiです。

研究職になりたいと考えている大学院生の方はこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

大学と企業の研究は違うって聞くけど、

企業の研究職が身に付けるべき能力ってなんだろう?

大学と企業では目的や組織構造が違うため、何かを研究する仕事という点は同じでもその業務内容は一致しない部分も多いです。

よって、企業の研究職に求められる能力は大学の頃とは変わってきます

将来的に企業で研究職に就きたい大学院生の方は早い段階からその能力を知っておくべきです。

というわけで、本記事の内容は下記です。

本記事の内容

●テーマ

現役企業研究職の筆者が実際の経験に基づき企業研究職に求められる能力を伝える

●主旨

企業で研究職に就きたい大学院生に早い段階から企業研究者に必要なスキルを知っておいてほしい

●読んでほしい人

研究職を目指している大学院生

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やっぱりコミュ力

やっぱりコミュ力

企業研究職に一番求められる能力って何?

企業の研究職に求められる一番重要な能力はコミュニケーション能力だと筆者は思います。

意外性がなく残念ですが、やっぱりコミュ力は研究職でも必要不可欠です。

その理由は下記です。

企業研究職でコミュ力が重要な理由

●大人数で1つの研究テーマに取り組むから

 企業は分業が基本なので1人で仕事は完結しない

 適切に社内外の人に協力を仰ぐコミュ力が重要

●異分野の人相手にも研究内容を伝える必要があるから

 研究室と異なり企業は様々な領域の人が集まっている

 専門分野の違う人にも研究を理解させるコミュ力が必要

ここで言う「コミュ力が高い人」とは「おしゃべりな人」という意味ではありません。

相手にわかる言葉で自分の言いたいことを適切に伝えることができる人です。

本当の意味でコミュ力の高い人材になるために研究室生活でできることは下記です。

研究室でコミュ力を鍛える方法

●相手基準で物事を伝えるように意識する

相手に物事を伝えるときに「こう言うと相手はどう受け取るだろうか?」「どう言えば分かりやすいか?」と想像する癖をつける

報告会のときやメールを送るとき、誰かと議論するときなど実践できる機会はたくさんある

●勉強会等の場で異分野の論文紹介をしてみる

異分野の研究を他者に伝える経験を積むことで、自分の研究を異分野の人に伝えるコツが身につく

●4年生にも分かる言葉で自分の研究を説明してみる

初学者向けに噛み砕いて説明する能力が鍛えられる

可能であれば、企業との研究交流会に参加してプレゼンする経験をするのが1番良い方法です。

そういった機会があればコミュ力を鍛えるチャンスですので挑戦してみてはいかがでしょうか?

特に博士課程に進学される方は奨学金制度によっては企業の方と技術交流できる機会もあるのでぜひ活用してくださいね。

sakuranokii
sakuranokii

筆者自身も取引先に物事を伝えるのに苦労しました(笑)。自分では伝えたつもりでも伝わっていないことは往々にしてあります。電話だけでなくメールも送る、ややこしいことは図や表を使って視覚的に理解できるようにするなど相手基準で工夫しましょう。

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主体性

主体性

コミュ力以外に必要な能力ってあるの?

コミュニケーション能力以外にも研究職が身につけるべき能力はあります。

その1つは主体性だと筆者は考えています。

自ら相手に働きかける姿勢は社会人の基本ですが、研究職においてもとても重要です。

企業研究職で主体性が重要な理由

●研究課題を自分で見つける能力が重要だから

入社してすぐは具体的な指示が出るが、そのうち大まかな目標だけ与えられ、それを達成するための具体的課題は主体的に考えないといけなくなる

●自ら声を上げないと周りは動かないから

企業は時間の制約があり皆忙しいため積極的に助けてくれることはないと思った方がいい

必要な情報は自分から相手に働きかけて手に入れる積極性が必要

企業や部署によるかもしれませんが、会社の上司は研究室の先生よりも面倒見は良くないですね(笑)。

会社は営利組織で教育は二の次だからでしょう。

主体性を身に付けないと会社で生き残るのは大変ですよ。

学生時代から主体性を鍛える方法は下記です。

研究室で主体性を鍛える方法

●新しいアイデアを提案し実行する

自分の考えを提案するために行動することで課題発見力が鍛えられる

アイデアを実行まで移すことで自分の課題設定が正しかったか反省できる

●研究室の運営に積極的に関わる

学生をまとめるために行動することで相手に働きかける姿勢が鍛えられる

受け身にならず自分の意見も言う経験が主体性向上につながる

大切なのは自ら考え動くことです。

先生に言われたことだけやっていても卒業はできるかもしれませんが、それでは主体性は鍛えられません

1人前の研究職になりたいなら、主体的に行動することを意識して研究室生活を過ごしてください。

sakuranokii
sakuranokii

入社当初の筆者は周りがあまり助けてくれないことに少し不満を抱いていました(笑)。今思うと甘いですし、受け身な姿勢のせいで仕事の効率も悪かったと思います。自分から働きかけることを意識して行動すると物事が早く進み仕事が楽になりますよ。

誠実さ

誠実さ

他にも研究職に必要な能力ってある?

コミュ力と主体性に続き、企業研究職を担うには誠実さが必要不可欠だと筆者は考えています。

誠実さは企業が求める人材像でもよく挙げられるキーワードですね(過去記事参照)。

誠実さが重要な理由は下記です。

企業研究職で誠実さが重要な理由

●不誠実な仕事をすると大人数に迷惑がかかるから

研究職は川上に位置する仕事なのでミスがあるとそれ以降の工程全てに影響が出る

何か懸念点があれば隠さず相談する誠実さが必要不可欠

●信用を失うとチームで仕事をする上で支障が出るから

企業は大人数で1つの研究テーマを進めるので不誠実な態度で信用を失うと仕事が進まなくなる

誠実な人は好かれやすいのでチームで仕事をする上で何かと得する

研究室に比べて企業は一緒に仕事をする人の年代や経歴、立場が多種多様です。

様々なバックグラウンドの方々と上手くやっていくためには人間性も磨く必要があります。

研究室生活の中で誠実さを磨く方法は下記です。

研究室で誠実さを鍛える方法

●都合の悪いデータもしっかりと考察する

自分の仮説に合わないデータを無視すると研究に対して不誠実な人になってしまう

ネガティブデータにも正面から向き合い対処する姿勢が誠実さ向上に繋がる

●失敗したことを隠さず謝る

ミスしたときや怒られたときの対応にその人の性格は表れる

失敗したときに素直に謝ることができる人は誠実な人

長い研究室生活では目を背けたくなるような出来事も起こることでしょう。

そんなときにも逃げずに真摯に対応する習慣を身に付けてください

誰からも信用される誠実な人間になれると思いますよ。

sakuranokii
sakuranokii

企業は大人数で協力しながら1つの仕事をしますので、不誠実で平然と嘘をつく人がいると非常に迷惑です。特に事業の大元となる研究職の人は研究にも人にも誠実であり続けることが肝要だと筆者は思います。

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頭が良いだけではダメ

頭が良いだけではダメ

とは言うものの、研究職は頭脳労働がメインなのだから頭さえ良ければそれでいいんじゃないの?

確かに研究職は頭を使う仕事がメインですので頭が良いに越したことはありません。

ただし、残念ながら頭が良いだけでは研究職は務まらないです。

その理由は下記です。

頭が良いだけでは研究職は務まらない理由

●知識がたくさんあるだけでは×

知識を積極的に課題解決に使う、周囲のレベルアップのために共有する主体性が必要

●面白いアイデアが思いつくだけでは×

アイデアの面白さを皆に分かりやすく伝えるコミュニケーション能力が必要

●仕事で成果を出すだけでは×

成果は出ていても不誠実な態度で仕事をするといずれ人間関係が悪化し痛い目に合う

大学の研究を個人戦とすると、企業の研究はチーム戦です。

個人の能力がいくら高くても、主体性・コミュニケーション能力・誠実さに欠いた人はチームで動く上で支障になります

1人前の研究職になりたいなら、チーム戦であることを意識した行動を心掛けましょう。

sakuranokii
sakuranokii

頭は良いけど不誠実な人は筆者の職場でも見かけます。成果は出ていてもそういう方はやはり扱いが難しいですね(笑)。誠実さは見落とされがちですが、チームで仕事をするうえでは必要不可欠だと筆者は思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?本記事の内容をまとめると下記のとおりです。

本記事の内容まとめ

研究職に求められる一番重要な能力は「コミュニケーション能力

「主体性」を身に付けないと会社で生き残るのは大変

様々なバックグラウンドの方と上手く付き合っていくには「誠実さ」が必要不可欠

いくら頭が良くても上記3点に欠いた人は企業の研究では支障になる

企業の研究はチーム戦ですので、研究職だからと言って頭が良いだけでは務まりません。

相手基準で物事を伝え、主体的に課題解決に動き、他者に誠実に接しましょう。

社会に出る前から上記を意識した行動を心掛けておけば、企業で即戦力になれますよ。

以上、ご参考になれば幸いです。

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